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ヲタ気質とフェティシズムの間〜パトリック・ジュースキント『香水』
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    戦前のドイツ文学なら誰もが知識としてある程度の名前を挙げられるとは思いますが、戦後ドイツ文学となると現代文学を好んで読むかどうかでその辺にかなり差が出てくるような気もしますので、マイナーではないものも紹介していきたいと思います。

    んで、Patrick Süskind(パトリック・ジュースキント、あるいはズースキントとも)のDas Parfam(邦題『香水』)をご紹介。
    舞台は18世紀の革命前のフランス、歴史的(社会史的もしくは衛生学的)に知られている大都市の排泄物による汚染・衛生環境の中で香水が発展してきた、という話を巧みに「匂い」を軸として小説に描き出しています。
    フェティシズムの描写、かくあらんや、っていうか、恐ろしい香りキモヲタ度ではあります。
    自分自身がヲタク成分強めであるがゆえに、ヲタクからフェティッシュへの一歩というのが如何に容易かがよくわかるわけで、空恐ろしく思うと同時に、これはフェティッシュが描かれているというよりはヲタが描れているんだなあ、とも感じられます。

    一般的にはたぶん気持ち悪いけどぐいぐい引き込まれる、みたいな感じではないかと思いますが、澁澤龍彦やボルヘスなんかを好んで読んできた人は激しくハマると思われます。
    # 池内紀さんの訳は日本語として自然で読みやすい、というのもあるのだけど。

    蛇足ながら、時計好きな視点からみると、時代背景的に、おおお、ひょっとしてAbraham Louis Breguet(アブラアン・ルイ・ブレゲ)とオーヴァーラップしてるんじゃん???だなんて思いつつ、パリの街の描写(もちろん主軸は臭気だけど)もかなり出てくる中、その頃の雰囲気をまた別な形で楽しんでみたりもできます。

    ・・・しかし今だったらこれをロリフェチ文学とかって大々的に売り出すかアニメ化するかしたらバカ売れしそうな上に模倣犯まで出てくることが十分予想されるのが怖いっていうか、影響が大きすぎるので絶対にアニメ化は避けるべきでしょうね。

    といいつつ、今年、Lola Rennt(邦題『ラン・ローラ・ラン』)を監督したTom Tkywerの手で映画化されているようで、ハリウッドじゃないだけに見てみたいところです。
    映画に詳しくない私はパゾリーニあたりに監督してもらったら凄いことになってただろうな、なんていう時代が前後して目茶目茶な感想を持ってしまうわけですが、今だったら誰がいいでしょうかね。


    独wikipediaのPatrick Süskind
    英wikipediaのPatrick Süskind
    日wikipediaのパトリック・ジュースキント
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